シュヴァリエ 第8巻の感想
8巻で、この物語は一旦終了。
次はプロイセン編になる訳ですが、連載していたマガジンZが休刊してしまったので、どっかで受け皿を見つけない限り、続きが読めません。
イヤァァァァ!!!
今いい所で終わってるのよッ!!!
早くッ!早く、次の連載雑誌を見つけて再開して下さいィィィ!!!
あ、そうそう、夢路キリコ先生が、ニコニコに8巻のリアを描く手順を投稿されてましたよ。
ものッッッすごく緻密です。
美しいです。
特に乳とか乳とか乳とか(マテ
これ、「白いドレス」となっているのですが、純白のウェディングドレスの様で、サラマンドラの花嫁を彷彿とさせますね。
しかしその空ろな表情からは、死に装束としてのニュアンスも伺えます。
なんだか考えさせられる表紙なんですが、このカバーをそっと取ると、リアがとんでもない格好をしてらっしゃって、まともな思考は全て吹っ飛びます。
…
そっか…
導きの獣って、そういうこともしてくれるんだ…
「法王」の詩情に苦戦するリアとダグラス。
8つの枢要罪の頭文字の示す「AGILITAS=人間の活力」で、何とか打開します。
枝十字章を切り刻み、壁の奥へ足を踏み入れた2人が見たものは、死者。
これ以上、何の罪も犯さない存在。
や~、やはりそうかなとは思っていました。
だって生きている以上、何らかの罪を犯すのが人間ですもの。
その「罪」っていうのも、アレですけどね。
「人間が定めたもの」ってことですけどね。
結局、人間は自らの意思で己を縛るもの。
それを踏み越えたものが「詩人」と解釈しても構わないのかも?
つか、あれれ~?
死者を倒しても詩人の攻撃が止まらないよ~?
おっかしいな~。
なんと、死者はただ、詩人に智恵を与えていただけの存在でした。
ホンモノはというと。
ばぶぅ~。
ありゃりゃ~、これは予想外です!
まさか詩人が赤ちゃんだったとは。
確かに赤ちゃんなら、まだ無垢な存在。
どうやら、誰かが赤ちゃんに枝十字章を使って、詩情を宿させていたようです。
さすが「詩」を完成させるには手段を問わない集団。
それに比べてリアの慈悲に満ちた表情を見てくださいよ!
赤ちゃんを抱いた姿は聖母の様じゃありませんか。
「憤怒」の罪に捕らわれているとモーム司祭に指摘されましたが、それは詩人に復讐しなければならないからですよね。
本来のリアは優しく女性らしい性格だったに違いありません。
それが、こんな風に変わらざるを得なかった彼女の悲憤を考えると、胸が痛みます。
「法王」の詩情を消し去り、ホッとしたのも束の間。
エマの「塔」の詩情により、ソフィアの魂を封じた鏡剣が粉砕されてしまいます。
うっひゃ~、エマちゃん、久し振り!
相変わらすカワイイねぇ!!!
んもう、見開きの「お・こ・が・ま・し・い♪」ってトコの表情が何とも言えないくらい好き!
もっと言って!もっと好き勝手やって!
うへへぇ。
と、まぁ、それはいいとして。
欠片を強奪した詩人たちは、思い思いに散っていきます。
それ以来、デオンは気が抜けた様に空を見上げ…
あ、この人はいつものことか!
リアも地上に降りて来ません。
ソフィアの詩と魂が目の前で奪われたんだもの、相当なショックですよね。
ルイ15世も顔には出しませんが、苦悩している様子。
愛娘のことを想い、ついにデオンに竜騎士として詩人を倒すように命令。
この辺、一連のコマがね、み~んなカッコイイんですよ!
ルイ15世の覚悟した顔といい、謹んで受けるデオンの表情といい。
決断を下す男の顔っていいですよね~。
痺れます。
さて一方、サンジェルマンから衝撃の事実を告げられたポンパドール夫人。
娘の持つ「愚者」の詩情は、もともとは夫人のものだったそうです。
ソフィアがああなったのは自分のせいと責める夫人ですが、すぐに気持ちを切り替えます。
もしソフィアの詩情がフランスに危害を加えるなら、封印ではなく完全に葬ることをサンジェルマンに依頼。
この非情な言葉には身震いしますね。
ルイ15世の前でも、意識も無く眠り続けるソフィアこそが自分の子供だと断言できるくらいですから、国の為には私情を一切挟まない人ってのは分かるんですが…
1人で悔やむくらいなら、もっと駄々をこねてもいいのに。
彼女だったら、手を差し伸べてくれる人はごまんといるだろうになぁ。
そんなポンパドール夫人の真の願いを汲み取ったサンジェルマン伯爵は、ソフィアをただの人間に戻す試みを行うことに。
ヤッベ!
めっちゃカッコイイ!めっちゃカッコイイ!
メガネッ!!!
メガネ最高!!!
そしてデオンは竜騎士の制服姿を初お目見え。
カッコイイ~!!!
デオン、あんた、やればできるじゃないか!!!
馬さえも凛々しいよ、オイ!!!
彼と、ロビン君、ダグラス、サンジェルマンの4人はプロイセンへと旅立ちます。
なんだ、この面白いメンバー。
だけど悲しいことに、プロイセン編がいつスタートするのか分からないんだぜ。
お早い再開をお待ちしてるんだぜ。
チックショー!!!
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7巻以来のお久しぶりです。
アリスです。
8巻は一章終了に相応しい展開でしたね。
表紙のリアの美しさもドレスの緻密さも本当に凄かったです。
夢路キリコ先生の画力に敬服してしまいます。
「ソ…ソフィア様あああああああ!!」と、冷静なリアがパニクるのを初めて見た気がします。
今回はデオン&ルイ15世の2人がとてもかっこいい巻でしたね。
王の剣の回なんか特にです。
陛下は見開きドーンと2回もいきましたし。
母性愛ならぬ父性愛が素敵すぎです。
私もデオンが竜騎兵になるくだりの場面は大好きでした。
最後の竜騎兵ルックのデオンも引き締まってましたね。
ポンパドール夫人は相変わらず綺麗可愛いんですが、彼女の王家の献身と国家愛はスゴいですね。
錬金術師のサンジェルマンの言葉と恋人のルイ15世の言葉、そして娘のソフィアの言葉を思い出しながら見せた表情の「許さないで」という痛々しさ。
でもサンジェルマンが彼女の真意を汲み取ったようで実に良かったです。
リア&デオンも好きですがポンパドール夫人&ルイ15世も好きなんでソフィアちゃんの件も何とかなってほしいんですが…。
5巻表紙のデオンを膝枕してるリアと、7巻のマダムがルイの肩に顔を寄せるシーンは萌えました。
ダグラスとサンジェルマンの会話も相変わらず笑えていいですね。
実は熊と狐はいいコンビじゃないかと思っています。(笑)
デオンとロビンとダグラスとサンジェルマンの4人での旅となりますが次章が楽しみです。
夢路キリコ先生が言うには次章は準備してる最中だそうなので、続きに対する不安はありませんが早く雑誌で見たいです。
投稿: アリス | 2009年3月 2日 (月) 02:22
アリス様、ごきげんよ~。
>夢路キリコ先生の画力に敬服
ものすごく丁寧に描かれてますよね。プロだなぁと思います。
>冷静なリアがパニクるのを初めて見た
ですよね。そんなにソフィア様のことを大事に想ってたんだ、へ~って感じです。今まで親密なシーンがあんまり無かったから意外な感じ。
>デオン&ルイ15世の2人がとてもかっこいい
普段おちゃらけてる分、イケてる男子の真髄を見た気がします。やっぱデキる男子はこうでなきゃ☆
>彼女の王家の献身と国家愛は
大事な愛娘を殺してまで守ろうとする国家愛が、どこから来ているのか不思議でなりません。でも実際にソフィアが葬られたとして、その後の夫人の心情を考えると痛々しくて見てられないと思うんですよね。なのでここはサンジェルマン伯爵に頑張ってもらって、母娘のハッピーエンドを作り上げて欲しいです。
>実は熊と狐はいいコンビ
シュヴァリエでは1番のベストパートナーですね。2人が出るとニヤニヤしてしまいますw
>早く雑誌で見たいです。
そうなんですよ!儂はコミクス派なんですが、とりあえずどこの雑誌で連載再開するかって情報を早くGETしたいです。んで安心したい。次章はよりアクティブにより面白くなってると思うんで。そして次のコミクスの表紙は狐と熊の寄り添うカットで出してもらいたいですw
投稿: にゅげ | 2009年3月 2日 (月) 23:47