BLOOD+第6話Aパート感想
黒字=ストーリーの流れ 赤字=儂的感想及びツッコミ。
「お父さんの手」Aパート
ヤンバルの森から施設に潜入する小夜、ハジ、デヴィッド。
施設内には人の気配がない。
小夜が展示物に触れた途端、大きな声で解説が流れるが、誰も出ては来ない。
「ほおっておけ。」
驚く小夜にデヴィッドが声をかけた。
「おそらくここには誰もいない。…何かがあった。それだけは確かだな。」
「そんな、それじゃ、お父さんは。」
小夜の問い掛けには答えず、デヴィッドは先を急ぐ。
「こっちだ!」
通路には人気も無く、灯りも点いていない。
「建設当時、大量の土砂を排出された。巧妙に偽装されてはいるが。」
デビッドは話しながら、エレベーターのコードを解除した。
「ここが地下への入り口だ。」
まさにバイオハザード。薬草とかはどこに落ちているんですか?
* * * * * *
米軍司令室。
「まだ、結論は出ないんですか?早くしないと沖縄がマウスだらけになっちゃいますよ。」
相変わらず人をくったような表情のアルジャーノ。
飴ちゃん出た!緑色の飴ちゃん。メロン?抹茶?青汁味?
「指令!最早、オプションDの発動以外に打つ手は無いと思われます。これ以上、時間を費やせばマウスの存在が公になりかねません!」
アルジャーノに対する苛立ちは隠せないが、リチャードも賛同する。
「…分かった。」
苦渋に満ちた声で了承した指令。
「流石は最大の力を持つ世界の警察。すばらしい決断です。」
アルジャーノが拍手をしながら立ち上がった。そんな彼を視界に入れないように指令は天井を凝視する。
「出来れば使いたくないのだよ、ムッシュ・アルジャーノ。この作戦は我々と日本の関係に悪影響を及ぼしかねんのだ。」
「そんな時の為の地位協定でしょ?そんなことより問題はマウスとD67なんです。こっちの扱いを間違えると、お宅の最高司令官の首が飛びますからね。」
あ、今さらりと非道なこと言った。「そんなことより」って、あんた…。
指令はしばし考えた後、宣言した。
「ブリックマン・リチャード!本日の暗号はタンゴ・アルファ・エコー0304.オプションD承認。発動を許可する!」
リチャードは指令のIDを受け取ると、アルジャーノを一瞥し部屋を後にした。
でもそんな憎まれっ子な飴ちゃんが好き。
* * * * *
エレベーターが開く。通路には誰もいない。
小夜は影に転がっていた防護服の無残な死体を見、思わず走り出そうとした。後ろで抱き止るハジ。何も言わないが、彼は冷静そのものだ。
ハジ、いつしゃべるかしら。
「お父さんはどこ?」
「今、それを探している。」
デヴィッドは端末から目を離さず、言った。
* * * * *
クリニックの待合室。
「小夜ねえちゃん、お父さんに会えたかな?」
「さあな。」
リクの問い掛けにぶっきらぼうに答えるカイ。
「お父さん帰って来たらさ、ボク達元通りの生活に戻れるよね。…アツシにゲーム借りたままだし、金城さんちに何も言わないで来ちゃったし。」
「戻れるさ。きっと戻れる。」
カイはうつむいたまま、まるで自分に言い聞かせる様に繰り返した。
「なんでこんなことになっちゃったんだろうね。」
「分かんねぇ。あの翼手とかってバケモノが現れてから、何だかおかしくなっちまった。」
だよね、答えられないよね。がんばれ、カイ。
診療室からジュリアの声。
「何ですって!?」
診療室では、明らかに動揺を隠せない表情のジュリアが立っていた。
「どうしたの?」
リクの問いに、くず折れるように椅子に座り込むジュリア。
「米軍は3時間後にヤンバルを空爆で破壊するつもりだわ。」
「ええっ!?」
驚くリク。
「それって!!ヤンバル行ってるアイツらに知らせたのかよ!?」
「あの地域一帯の通信手段がジャミングされて通じない。最短ルートの58号線は渋滞してて、車で知らせようにも間に合わないわ。」
声を張り上げるカイにジュリアは冷静に状況を説明した。
「俺がバイクで行く!今の俺に出来るのはこれくらいのことだろ!?」
小夜、待ってろよ。
逸る心を抑えつつ、カイはバイクを疾走させる。
すっげーよ、カイ、あんた、すっげーよ。これくらいってフツー出来る事じゃないよ。自分の身も安全じゃ無くなるのに、知らせに行くなんて、やっぱ家族愛だよね。
* * * * *
デヴィッドは端末を見つめながら呟いた。
「デーヴァはここにはいないか。」なに、それ?また新しい単語が…。
「何か分かったんですか?」
「米軍はここで人工的に翼手を作り上げる実験をしていたらしい。」
「…何の為に!?」
おどろく小夜。ハジもデヴィッドを見る。
「我々の記憶によれば、ベトナム戦争までは翼手というものが絡んだ事件は、そう多くは起きてはいなかった。世界中で数年に1件あるかないかだ。だが、あの戦争を境に翼手の出現情報が、異常と言えるまで増加した。それらの事件の起きた場所を調べていくと、必ずといって良いほど国際紛争の発生地と一致していた。ベトナム・中南米・湾岸戦争・アフリカの内戦。」
ここ、この辺、大事だから。きっとテストに出るから、メモメモ。
「そんなに…。」
「そうだ。そしてその現場には大小を問わず、米軍、もしくは米軍を中心とした多国籍軍が派遣されている。」
「米軍がどうして?」
「治安維持、報復行為、正義の為の戦い。理由は様々だが、軍事力による制圧行為が目的とされていたことだけは間違いないだろう。その中でも翼手の出現が確認された地域には、米軍の海兵隊を中心に構成された部隊が送り込まれている。さらにそれらの全てが例外なく、極東のある基地を経由して現地に向かっている。」
「それって…!!」
驚愕の声を上げる小夜にデヴィッドは淡々と事実を伝えていく。
「そう、沖縄だ。ここに何があるのか、それを知る為に我々はやって来た。」
端末に羅列された情報から、デヴィッドの目はある言葉を捕らえた。
「デルタ67!」
思わず声を上げるデヴィッド。
と、キーボードにネバネバした液体が滴る。見上げると、そこには赤い瞳を持つ異形の影が。
はい、小杉さん、長々とゴクロウサマです。あんな、セリフを噛まずに話せる人は滅多にいませんよ。エクセレントですよ。で、さらりと米軍にケンカ売ってる発言。国際情勢が不安定な今、儂はちょっとドッキドキです。
で、感想が長くなったので、AパートとBパートに分けました。だって、今回すごく大事な回だもん。
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